この携帯の向こうに居ることは確か。
信用出来ない液晶を見つめて思った。
こいつに期待を寄せるには、やっぱり不安が多すぎる。
私は ふっと間を置いて、
一人ホクホクしている羽毛布団に、
暑いマウンド上のピッチャーみたく振りかぶって、
携帯を投げた。
彼に会いに行った。
走りながら、埋もれる携帯を想うことは無かった。
むちゃくちゃに急ぐ女を見ていた僕。
長い緑色のスカートを捲り上げて自転車を漕ぐ女。
運動不足の白い太ももが見え隠れすることも気にせずにいる女。
その姿が、僕のつまらない時間を止める。
女は
熱い舌を
下のペダルにかけた。
2005年08月22日
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